マセラティ得意の“V8-FR”レイアウトを基準にしていて、1969年、ジュネーヴ・モーターショーにて『マセラティ・インディ』として発表。名前はインディ500を1939年・1940年と2年連続マセラティが制したことを記念して付けられた。
ギブリの4シーター版という位置づけで、2ドアクーペでありながら大人4人が乗れる。
全体的に非常にゆったりした伸びやかなラインで構成され、「大人4人が乗れる2ドアクーペ」としてまとまったフォルムを作ることに成功している。フェラーリ・365GTB/4(デイトナ)などライバル車と比してもラグジュアリー色が強く、まさしくグランドツーリングカーとしての仕上がりを見せる。フェラーリ・デイトナ、ランボルギーニ・ミウラが目立つスーパーカーブームの中、影の薄い存在ではあったが基本コンセプトから忠実にデザインされ落着いた個性を醸す完成度の高い1台である。